遠藤国賠パンフレット

あとがき
 

 
 遠藤さんおよび代理人団の訴えは、全国の弁護士そして市民の共感と支持を受け、現在大きく広がりつつあります。1991年1月の訴訟提起時、遠藤さんの代理人は261名でしたが、その後全国から代理人になるという弁護士が増加し、1992年8月現在554名に達しており、さらに増え続けています。

 代理人団長には元日弁連会長の藤井英男氏が、副団長に元高裁判事の環直彌氏がそれぞれ就任しました。代理人団には、裁判官経験のある尾崎陞氏、中田早苗氏、小野慶二氏、宮本康昭氏、花田政道氏、出口治男氏、多田元氏、元日弁連事務総長である松井康浩氏、大石隆久氏、堀野紀氏その他各地の弁護士会長経験者が名を連ねています。そして、訴訟経費の大半は、全国の弁護上そして市民からのカンパでまかなわれています。まさに、人的にも物的にも在野法曹および市民の良心と熱意がこの訴訟を支えているのです。

 本件訴訟は、東京地裁民事38部(沢田三知夫裁判長)に係属しており、1992年11月現在、9回の口頭弁論を重ねてきました。この間、被告の裁判官と検察官は、「個人責任の請求は判例上認められない」として「個人に対する請求については、早急に審理を分離して終結し、請求を棄却する」よう求めています。しかし、公務員に個人責任がないという判例そのものが、法律上明確な根拠もなく市民の常識に反するものですから、裁判所としては国に対する請求とあわせて最後まで審理をつくし公正な判断をすべきです。

 本件訴訟は、市民の常識を司法に注入するという意味で、司法改革の重要な課題になっています。今後とも一層、代理人就任、法廷傍聴、支援カンパ、パンフの普及、公正判決要請署名、その他多様なご支援を心からお願いするものです。


電子化に伴う「あとがき」のあとがき

 このパンフレットは1992年11月に発行されたものを、電子化したものです。パンフレットが書かれて以降、約20回余りの口頭弁論が重ねられましたが、東京地裁・民事38部は、96年3月19日、原告の請求を棄却する原告敗訴の判決を言い渡しました。

 判決は、「刑事判決が著しく違法となり裁判官に責任が生ずることがあるとすれば、それは、普通の裁判官の4分の3以上が無罪とするであろう事件を有罪としてしまった場合である! しかし、遠藤事件では、それほどだったとは言えない。」というような「論理」で、検察官のみならず裁判官をも免責してしまいました。

 この判決に接したある原告代理人(元裁判官)は、「刑事判決はズサンで、OBとしてまことに恥ずかしく思ったが、その責任を問う国賠までこんな判決をするとは、まさに異常なこととしか言いようがない!」というような感想を述べているほどです。

 現在、東京高裁民事9部において控訴審が進行中です。また、控訴審への移行に伴い支援体制が新しくなり、当・国賠パンフ記載当時とは数カ所異なってきています。そこで、以下の通りお知らせします。

・原告代理人団

 環直彌(たまき なおや)弁護士 (団長: 元高裁判事)
 阿部泰雄(あべ やすお)弁護士 (刑事一審からの弁護人・代理人)
         他、660余名

・「遠藤国家賠償訴訟を支援する会」

 代表:  今井亮一(交通ジャーナリスト)
 事務局:  寅次郎(勤人&大学院生)
 事務局連絡先 ip2m-sgym@asahi-net.or.jp

 会費(一口千円、入会時から一年)&カンパ用口座
      郵便振込
      加入者名: 遠藤国家賠償訴訟を支援する会
      口座番号: 00150-9-168587

電子版製作日 1999/5/19