遠藤国賠パンフレット

タイヤのシミは人血ではない!
 

 
船尾教授による血液鑑定

 第一審の争点の一つとなった「タイヤのシミが人血であるかどうか」の鑑定が、北里大学教授の船尾忠孝教授によって行なわれました。船尾教授は法医学の権威であり、人選も裁判所の意思によるものでした。鑑定結果は下の表の通りで、タイヤのシミは人血ではないことがはっきりしたのです。つまり起訴の有力なよりどころであったタイヤのシミは、事故と無関係であることがわかったのです。

(1)血液鑑定は、以下の手順で行なわれるべきものとされています。

予備試験  疑問の班痕が果たして血液であるか否か(ソース・錆・油等でないかどうか)を、敏感度の高い試薬を利用して、予備的に検査する。
本試験  予備試険で陽性になった班痕について、血液であるか否かを確定的に判定する。

(2)船尾鑑定の結果

予備試験  ベンチジン試験     → 陽性
 フェノールフタレン試験 → 陰性
本試験  輪環反応法       → 陰性

 フェノールフタレン試験の鋭敏度は、実に2万〜3万倍と言われています。すなわち2万〜3万倍に希釈されていても陽性反応を示すほどその試薬は敏感なのです。「予備試験で陰性であれば血痕でないと判断してよい」という法医学の公理は、予備試験がそのように敏感な試薬を用いた試験だからです。

 船尾鑑定では、フェノールフタレン試験で陰性の結果が出ていたのですから、本件タイヤのシミが血痕である可能性はありませんでした。実際、船尾教授が「念のために」行なった本試験でも、陰性の結果が出ています。

 

しかし・・・

一・二審裁判所は矛盾だらけの「桂鑑定」を採用