遠藤国賠パンフレット

江守鑑定と高裁の「ウルトラC」
 

 
高裁で用いられた机上の空論

 「遠藤事件」のそもそもの発端は、19×20センチもあるタイヤのシミが岩沼署で突然「発見」されたことからでした。それも人血ではないことが船尾鑑定によって明らかにされていたわけですが、同様に無罪の有力な証明として、自動車事故工学の権威である成蹊大学の江守一郎教授による鑑定結果がありました。それは「被害者の損傷の状況から見て、タイヤのシミの位置には血痕は付着しえない」というものです。

 第一審では「右前輪で轢いた後の出血が右後輪に付着」と、非工学的なこじつけをしましたが、高裁判決ではさらに想像力を発揮して「タイヤが頭部を轢いた時に皮膚をはぎ取り、そのはぎ取られた皮膚がタイヤに触れて血痕を残した(20分の1秒の間に大量に出血し、しかもその皮膚は再び元の頭部に戻ったということ)」などとまことに珍妙な説明でとりつくろっています。

 科学的な鑑定結果を無視するだけでなく、まったく机上の空論で遠藤さんに有罪を宣告しているのです。人の一生を左右している裁判で、このようなでたらめ判決を堂々と出す裁判官の姿勢にはあきれかえるほかありません。